周期境界条件(Periodic Boundary Conditions, PBC)
チュートリアル2:
ベンゼンを利用したグラファイトシートの組み立て(2次元PBC)
2-1 ツールバーの「New」ボタン横の三角をクリックし「Create Molecule Group」を選択します。新しい分子ビューウィンドウが開きます。
2-2 ツールバーの「Ring Fragment」ボタンをクリックし、表示されるパレットから「benzene」を選択します。これで、「現在のフラグメント」を「benzene」フラグメントにできます。
2-3 分子ビューウィンドウの中でクリックし、ベンゼン分子を描画します。
2-4 ツールバーの「Center」ボタンをクリックして、分子をビューウィンドウの中央へ持って来ます。
2-5「View」メニューの「Labels」を選択し、分子ビューウィンドウの原子ラベルを表示させます。
2-6「Edit」メニューから「Point Group」を選択し、ダイアログを表示させます。ダイアログで、「Enable Point Group Symmetry」ボックスにチェックを入れ、「Symmetrize」ボタンをクリックしベンゼンを「D6h」対称構造にします。そして、「Constraint to Subgroup」ドロップダウンリストから「D6h」を選択します。
2-7 グラファイトの実験値に合うように、CC結合距離を修正します。ツールバーの「Modify Bond」ボタンをクリックし、ビューウィンドウの1番と2番原子をクリックします。「Semichem Smartslide」ダイアログが表示されますので、結合距離を1.39499から1.42に修正し「OK」ボタンを押します。全てのCC結合距離は、 D6h対称性を保たせるために、1.42へ自動的に修正されます。「Point Group」ダイアログで「Enable Point Group Symmetry」ボックスのチェックを外してから「OK」ボタンを押してください。
2-8 「Edit」メニューから「PBC」を選択し、ダイアログを表示させます。
2-9 このダイアログの「Symmetry」タブ内で、「Lattice Dimensions:」ドロップダウンリストから「Two」を選択してください
2-10 ダイアログの「Cell」タブをクリックしてから、「Place」ボタンを押します。「Vertex」が選択された事を確認してください。これにより、分子ビューウィンドウのどの原子でも、マウスで選択してセルの原点(O(0,0))とすることができます。分子ビューウィンドウで、6番の原子をクリックしてください。
2-11 PBCダイアログの「Cell」タブで、「Vertex:」を「O(0,0)」から「a (1,0)」に変更してください。これにより、マウスを使用してセルの「a」点を分子ビューウィンドウで指定できます。分子ビューウィンドウで、2番の原子をクリックしてください。
2-12 PBCダイアログの「Cell」タブで、「Vertex:」を「a(1,0)」から「b (0,1)」に変更してください。これにより、マウスを使用してセルの「b」点を分子ビューウィンドウで指定できます。分子ビューウィンドウで、4番の原子をクリックしてください。
2-13 PBCダイアログの「Cell」タブで、「Trim Contents」ドロップダウンリストから「Delete All Atoms Outside Cell」を選択してください。
2-14 ツールバーの「Delete Atom」ボタンをクリックしてから、分子ビューウィンドウの水素原子をクリックして消去してください。
2-15 PBCダイアログの「Cell」タブで、「Center Contents」ボタンをクリックしてください。
2-16 以上で、グラファイトの2次元PBCモデルの基本単位胞を設定できました。
2-17 PBCダイアログの「View」タブで、「Cell Replication」の「a」「b」の値をそれぞれ「3」とする事で、3つのセルを「a」および「b」軸に沿って表示させます。デフォルトでは、複製されたセルは「Low」レイヤー形式で表示されます。
2-18 PBCダイアログの「View」タブで、「Replicate Contents Display」ドロップダウンリストから「Normal」を選択し、複製されたセルを基本セルと同じ表示形式にします。
2-19 PBCダイアログの「Contents」タブで、「Bonds」ポップアップメニューから「Rebond All」を選択し、全原子間の結合を作成します
2-20 PBCダイアログの「View」タブで、「Cell Replication」の「Combine」ボタンをクリックします。これにより、基本セルと複製されたセルが統合され、基本単位胞より9倍大きな「スーパーセル」となります。原子の番号が変わっています。また、表示されているセルの数が、混乱を避けるため自動的に1に減らされています。
|