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Amber、AmberTools新機能詳細
Amber24, AmberTools24の主な新機能/more coming soon(2024年4月)
※新機能の一覧は、開発元の公開に合わせて弊社も更新させていただきますが、現時点で公開されている情報は以下の通りです。
- Amber24
- AMD GPUのサポート
- 錬金術的な状態間の変換経路/ソフトコアポテンシャルおよび錬金術的強化サンプリング(ACES)法の改善
- 最適化位相空間オーバーラップλスペーシング法など新しいツールを含む、λスケジューリングオプションの高度化
- λ依存の「Boresch」法を用いた結合、角度、ねじれ拘束によるScaffold Hoppingと絶対結合自由エネルギー機能
- 変動する参照分子骨格へのλ依存RMSDフィット拘束
- 錬金術的自由エネルギー変換と最終状態の参照ポテンシャル(例:MM→QMまたはMM→ML)シミュレーションのための非平衡仕事フレームワーク(Jarzynski方程式とCrooks方程式)
- 「cycle closure」や実験的制約を課した、タンパク質-リガンド結合熱力学グラフによる錬金術的自由エネルギーネットワークの解析を行う手法
- Gaussian accelerated MDを用いたリガンドータンパク質間相互作用を研究する手法(LIG-GaMD)
- 全原子PMEに対応したcontinuous constant pH動力学法がGPUに対応
- 新規連続体溶媒/イオン実溶媒モデル
- セルフガイドランジュバン動力学法を、運動量と力の両方のガイド因子を用いるように修正
- レプリカ交換機能の更新
- AmberTools24
- 力場パラメーターの新規追加および更新
- GAFF2にABCG2電荷モデルを追加
- Quick:Hartree-Fock および DFT 電子構造計算のためのプログラム。 GPUもサポート。Quick は QM/MM シミュレーション用にsander と統合されており、 AmberTools24 では大幅な性能向上、f基底関数のサポート、新しい構造最適化ルーチン、スピン非制限計算のサポートが含まれています。
- cpptrajプログラムの新機能および修正:
- NPTトラジェクトリーのアンラッピングと拡散イメージング機能を修正
- NPTトラジェクトリーのアンラップ時に(平均ユニットセルに投影することで)ボックスの揺らぎを除去する機能を追加
- 複数の時間起点からのMPI並列化した拡散係数計算と、toroidal-view-preservingスキームによる拡散係数計算を追加
- 核酸構造解析において、軸の書き込み、ユーザー指定の塩基対の取り込み、すべての水素結合のレポート機能を追加
- energyコマンドからOpenMMを使用して全エネルギーを計算する機能を追加
- 選択した原子の質量や電荷を変更する機能を追加
- トラジェクトリー中の構造について拡張類似性スコアを計算する機能を追加
- 内部座標(Z-matrix)の利用・操作機能を追加
- GISTにMPI並列と回転可能なグリッドを追加
- 連続する残基をマージするために「change」コマンドに「mergeres」キーワードを追加
- 「atommap」コマンドでマップされた原子名を参照名に変更する機能を追加
- 「box」コマンドに「getbox」キーワードを追加し、ユニットセル、分率座標セル、対称形状行列データを抽出できるようにした
- 電荷を計算して標準出力に表示するためのコマンドラインフラグ「--charge」を追加
- 錬金術的自由エネルギー計算を解析するルーチンのfe-toolkitパッケージ。
- 力場パラメーターの新規追加および更新
AmberTools23の主な新機能(2023年4月)
- 力場パラメーターの新規追加および更新
- OL21:DNAパラメーターのアップデート
- GAFF2:バージョン2.20へのアップデート
- PTM (Post-translational modification) パラメーターをいくつかアップデート
- Quick:Hartree-Fock および DFT 電子構造計算のためのプログラム。 GPUもサポート。Quick は QM/MM シミュレーション用にsander と統合されており、 AmberTools23 では大幅な性能向上、新しい構造最適化ルーチン、スピン非制限計算のサポートが含まれています。
- fe-toolkit錬金術的自由エネルギー計算を解析するパッケージ
- cpptrajプログラムの新機能および修正:
- 「prepareforleap」スクリプトで糖鎖をサポートしました。
- nastruct、ZDNA、parallel DNAを修正しました。
- 任意のデータセットをNetCDFファイルに書き込む機能を追加しました。
- データセットの要素にループをかけるためのfor indataを追加しました。
- NetCDF4/HDF5トラジェクトリーのサポートおよびNetCDF4トラジェクトリーのオンザフライ可逆圧縮または非可逆圧縮のサポートが追加されました。
- 「diffusion」と「unwrap」の動作を高速化し、OpenMP並列化を行いました。
- 「2drms」と「cluster」にクォータニオンベースのRMSD計算を追加しました。
- Hへの結合に拘束条件のある場合のエネルギーを再現するために、「energy」アクションに「nobondstoh」キーワードを追加しました。
- 「Radial」アクションのCUDAバージョンを追加しました。
- 回転行列から回転角度を抽出し、複数の軸の周りの回転を修正する機能を追加しました。
- 指定した地点までのRDFを計算する機能を追加しました。
- GISTを混合物や非水溶媒に拡張しました。
Amber22, AmberTools22の主な新機能(2022年4月)
- Amber22
- ソフトコアポテンシャルを用いたアルケミカル自由エネルギー計算の拡張
- ラムダスケジューリングオプションの拡張
- SHAKE法を「TI」で使用する機能
- REST2的レプリカ交換サンプリングの強化
- Gaussian accelerated MD (PPI-GaMD) を用いたタンパク質間相互作用
- セルフガイドランジュバン動力学法を、運動量と力の両方のガイド因子を用いるように修正し、Canonicalアンサンブルへの接続も行うようにした
- Kernel Modified MDによる、学習設定に基づいた力場のオンザフライ更新が可能に
- pmemdとmdgxでより多くのタイプの「extra points」をサポート。
- AmberTools22
- 力場パラメーターの新規追加および更新
- Lipid21:脂質用パラメーターのメジャーアップデート
- 分極性水モデルOPC3-pol
- フッ素化アミノ酸の新しいパラメーター
- Quick:Hartree-Fock および DFT 電子構造計算のためのプログラム。 GPUもサポート。Quick は QM/MM シミュレーション用にsander と統合されており、 AmberTools22 では大幅な性能向上、新しい構造最適化ルーチン、スピン非制限計算のサポートが含まれています。
- 3D-RISM:周期境界をサポートし、開境界の性能とスケーリングが改善されました。
- cpptraj:GISTの改良、新しいクラスター解析、糖鎖をサポートした 「prepareforleap」スクリプトなどの変更
- PyRESPプログラムは、additiveとpolariableの両方の力場に対するRESPフィッティングをサポートします。
- Amber pGM分極力場用の新しい定圧プロトコルが追加されました。
- 力場パラメーターの新規追加および更新
AmberTools21の主な新機能(2021年4月)
- 新規力場および更新
- ReaxFF: 様々な化学的挙動をサポートする反応分子動力学用力場
- OPC, OPC3水モデルに新しいイオンパラメーターを追加
- 改良されたアミノ酸のパラメーターを追加
- Hartree-FockおよびDFT電子構造計算のためのQuickパッケージ、GPU対応 QuickはQM/MMシミュレーション用のsanderに統合されています。
- gcc10/gfortran10に対応しました。
- cpptrajプログラムの新機能:
- GISTにParticle Mesh Ewaldオプションを追加し、非結合エネルギー計算を高速化
- permutedihedralsとrandomizeionsコマンドのパフォーマンスを向上
- CPPTRAJのconfigureで、必要に応じて外部ライブラリを自動的にダウンロードしてビルドすることができるようになりました。
- デフォルトの乱数生成器を変更する機能を追加しました。新しいコマンド:random
- nastructのアクションにsscalcキーワードを追加し、nastructにストランド内の連続した塩基間のパラメータを計算するようにしました。
- flattenコマンドを追加しました。1つ以上の行列を、要素の和や平均によって1次元の配列に変換します。
- 単位セルの取り扱いを大幅に変更しました。
- gist, lie, pairdistアクションなどのバグを修正しました。
- volmapの計算を2-3倍に高速化しました。参照:Improving the speed of volumetric density map generation via cubic spline interpolation.Journal of Molecular Graphics and Modelling, Volume 104, May 2021, 107832
- densityアクションにrestrictキーワードを追加し、指定した軸の周りの特定の形状に計算を制限するようにしました。
- nselectedoutキーワードをmaskアクションに追加し、選択された原子の総数をフレームごとに表示するようにしました。
- 不連続な分子を扱えるようになりました。
- CONECTレコードのPDBファイルへの出力をより適切に制御できるようになりました。
- spamとvolmapアクションの修正と改善。3Dグリッドの扱いを改善しました。
- あるCOORDSセットの全部または一部を別のCOORDSセットに移植するための新しいコマンドgraftを追加しました。
- parmとtrajinコマンドでPDB内の代替原子位置をフィルタリングできるようになりました。
- 新しいevalplateauコマンドを利用して、ある特性が「安定化」したかどうかを判断できます。A protocol for preparing explicitly solvated systems for stable molecular dynamics simulations., J. Chem. Phys. 153, 054123 (2020)に概説されている実溶媒シミュレーションの準備プロトコルの一部として使用されています。
- makestructure, dssp, change, bondsの改良。
- datasetコマンドにshiftキーワードを追加しました。このキーワードは特定の基準にマッチするデータにオフセットを適用するために使用できます。
- datafilterコマンドがデータセットをその場で変更できるようになりました。
- nastructアクションにnoframespacesキーワードを追加し、出力のフレーム間に空の行を印刷しないようにしました。
Amber20, AmberTools20の主な新機能(2020年5月)
- Amber 20
- ソフトコア・ポテンシャルを利用した自由エネルギー計算法の拡張
- リザーバーおよびハイブリッドレプリカ交換法の追加
- Gaussian Accelerated MDの "リガンド "と "ペプチド "バージョンを追加
- MBXでのMB-polシミュレーションをサポートした外部力場ライブラリーへの新しいインターフェイス
- NVLINKのサポート及び並列GPUシミュレーションの改良
- AmberTools 20
- 新規力場および力場の更新
- タンパク質のためのFF19SB力場
- 蛍光染料とリンカーのAmber-Dyesパラメーター
- 粗視化シミュレーションのためのSIRAHモデル
- gem.pmemdプログラムを使用した、AmoebaとGEMの分極力場
- 湾曲した膜を作成するためのPACKMOL-Memgenプログラムの拡張
- APBS、plumed、MBXなどの外部ライブラリへの接続
- cmake でのビルド; python3への変更
- cpptrajも多くの機能拡張が行われています。https://github.com/Amber-MD/cpptraj/wiki
- 新規力場および力場の更新