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Amber日本語チュートリアル
Amberのウェブサイトで公開されているチュートリアルの一部を翻訳し、年間サポートをご契約のお客様に提供しております。
- AMBERチュートリアルの概要
- AMBERを用いたシミュレーションの手順は、以下のような流れが一般的です:
- 分子系の構築
- 系内にどのような種類のイオンあるいは分子があるか?
- 各イオンまたは分子の力場パラメーターは存在するか?
- パラメーターが無い場合、入手または作成可能か?
- 溶媒は、あらわに実溶媒(Explicit solvent)として扱うのか
- 溶媒を連続誘電体として近似する(Implicit solvent)方法で行うのか
- Explicitな溶媒の場合、どのモデルを使用するのか?
- 系の緩和
- 系を構築したら、溶質の不自然な歪みを取り除くため構造最適化計算を行います。
- 溶質の周りに溶媒やイオンが配置されている場合は、それらを緩和させて、安定な系を構築します。
- 本番のMD計算を行い、トラジェクトリーの収集
- Amberにはsander, pmemd, pmemd.cudaなどのMDエンジンがあります。
- 全プログラムとそれらの違いについては、マニュアルをご覧ください。
- データの解析
これは最も複雑なステップです。シミュレーションを始める前に、以下のような項目を確認し系を構築する必要があります。トラジェクトリーを収集したら、データを解析します。これはプロジェクトの中で最も時間のかかる部分であり、各自の目的に合わせてカスタマイズする必要があります。
Amberのチュートリアルは、これらの項目を意識してモジュール方式で構成されているので、必要なステップごとに学習することができます。
- 一般的な入門用チュートリアル
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Amberのチュートリアルでは、上記の多くのステップをまとめてカバーする実例が示されています。 チュートリアルのいくつかは、AMBERの使い方の例示を提供することを目的としており、安価なワークステーションで無理の無い時間で実行することができます。 そのため、特定の研究内容における計算手法や条件の最適な選択をしているわけではありません。 チュートリアルの内容は、実際の研究に向けた基準としてではなく、ソフトウェアを使用するためのガイドとして参照してください。
シミュレーション手法に関するより良いサポートとしては、発表されている論文をご覧ください。また計算の設定に関する詳細についてはAMBERリファレンスマニュアルを参照してください。弊社提供の日本語チュートリアルでは、Amber提供のチュートリアルからいくつかの基本的な事例を紹介しています。
アラニン・ジペプチドの簡易シミュレーション、DNA:polyA-polyT Decamerのシミュレーションが最も基本となるチュートリアルです。
- アラニン・ジペプチドの簡易シミュレーション
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Amberを使った分子動力学シミュレーションの実行方法の基礎について学ぶ事ができます。
- トポロジーおよび座標ファルの準備(ライブラリーの構造を組み合わせて、新しく構造を作成します)
- 分子動力学計算の設定ファイルの作成
- 分子動力学計算の実行
- 計算結果のグラフィック表示
- 計算結果の解析
- 温度・密度・エネルギー解析
- RMSD解析
- サンプルファイルはこちら
- DNA:polyA-polyT Decamer
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10-mer DNAを作成し、気相中・仮想溶媒中・実溶媒中でのシミュレーションを行い、結果を解析します。
- 二重らせん DNA:polyA-polyTの設定
- 構造最適化と分子動力学計算(気相中)
- 構造最適化と分子動力学計算(仮想溶媒)
- 構造最適化と分子動力学計算(実溶媒中)
- 実例(A-DNA)
- VMD:Visual Molecular Dynamics
- 分子動力学ファイルの可視化ソフト「VMD」の使い方を説明します。
- Folding:Trp-Cage Peptide
- 直鎖ペプチドのフォールディングの様子を観察します
- Antechamber:Sustivaシミュレーション General Amber FFの利用
- タンパク質などではない一般的な有機分子のシミュレーションを、GAFF力場を用いて行います
- 緑色蛍光タンパク質 GFPシミュレーション
- 標準構造以外のアミノ酸残基を含むタンパク質のシミュレーションを行うため、そのアミノ酸残基のパラメーター作成および割り当てを行います。