このキーワードは構造最適化を行います。 構造は、ポテンシャルエネルギー面上の停留点に到達するまで調整されます。 利用可能であれば解析的勾配を使用します。 Hartree-Fock、CIS、MP2、MP3、MP4(SDQ)、CID、CISD、CCD、CCSD、QCISD、BD、CASSCF、ならびにすべてのDFTおよび半経験的手法では、極小化(局所最小への最適化)および遷移状態・高次鞍点への最適化の両方に適用されるデフォルトのアルゴリズムは、 冗長内部座標 [ Pulay79 P. Pulay, G. Fogarasi, F. Pang, and J. E. Boggs, “Systematic ab initio gradient calculation of molecular geometries, force constants, and dipole-moment derivatives,” J. Am. Chem. Soc., 101 (1979) 2550-60. DOI: , Fogarasi92 G. Fogarasi, X. Zhou, P. Taylor, and P. Pulay, “The calculation of ab initio molecular geometries: Efficient optimization by natural internal coordinates and empirical correction by offset forces,” J. Am. Chem. Soc., 114 (1992) 8191-201. DOI: , Pulay92 P. Pulay and G. Fogarasi, “Geometry optimization in redundant internal coordinates,” J. Chem. Phys., 96 (1992) 2856-60. DOI: , Baker93 J. Baker, “Techniques for geometry optimization – a comparison of cartesian and natural internal coordinates,” J. Comp. Chem., 14 (1993) 1085-100. DOI: , Peng93 C. Peng and H. B. Schlegel, “Combining Synchronous Transit and Quasi-Newton Methods for Finding Transition States,” Israel J. Chem., 33 (1993) 449-54. DOI: , Peng96 C. Peng, P. Y. Ayala, H. B. Schlegel, and M. J. Frisch, “Using redundant internal coordinates to optimize equilibrium geometries and transition states,” J. Comp. Chem., 17 (1996) 49-56. DOI: ] (Redundant オプションに相当)で GEDIIS[ Li06 X. Li and M. J. Frisch, “Energy-represented DIIS within a hybrid geometry optimization method,” J. Chem. Theory and Comput., 2 (2006) 835-39. DOI: ] を用いた Bernyアルゴリズムです。 Berny アルゴリズムの簡単な概要は、本稿の最後のサブセクションで説明します。 解析的勾配が利用できないすべての手法では、デフォルトのアルゴリズムは固有値追従アルゴリズム (Opt=EF)です。
Gaussian には、遷移構造を特定するためのSTQN法が用意されています。 この方法は、H. B. Schlegelと共同研究者[ Peng93 C. Peng and H. B. Schlegel, “Combining Synchronous Transit and Quasi-Newton Methods for Finding Transition States,” Israel J. Chem., 33 (1993) 449-54. DOI: , Peng96 C. Peng, P. Y. Ayala, H. B. Schlegel, and M. J. Frisch, “Using redundant internal coordinates to optimize equilibrium geometries and transition states,” J. Comp. Chem., 17 (1996) 49-56. DOI: ]によって実装されたもので、2次同期トランジット法 (quadratic synchronous transit approach) を使用して遷移状態の2次領域に近づき、その後、準ニュートン法または固有ベクトル追従アルゴリズムを使用して最適化を完了します。 極小化のデフォルトのアルゴリズムと同様に、デフォルトでは冗長内部座標で最適化を実行します。 この方法は、経験的に見積もられたHessianと適切な開始構造が提供されると効率的に収束します。
この手法は、QST2 と QST3 オプションを指定した際に用いられます。 QST2 は、入力として反応物と生成物の2つの分子指定を必要とするのに対して、 QST3 では3つの分子指定(反応物、生成物、遷移状態の初期構造の順)が必要です。 原子の順序はすべての分子指定内で同一でなければなりません。 この手法の入力および出力のサンプルについては、実例のセクションを参照してください。
構造最適化に関連する基本情報、テクニック、落とし穴については、 電子構造法による化学の探求 [Foresman15] の第3章で詳しく説明されています。 最適化および関連テーマに関する総説論文については、 [Hratchian05a] を参照してください。
Gaussian 16 は、一般化内部座標 (GIC) をサポートしており、これにより任意の冗長内部座標を定義して、最適化の拘束やその他の目的に使用することができます [ Marenich25 A. V. Marenich, E. N. Brothers, H. P. Hratchian, and M. J. Frisch, “Generalized Internal Coordinates for Creative Exploration of Interatomic Geometries,” J. Chem. Theory Comput. , 21 (2025) 10930-44. DOI: ]。 Opt にはGIC関連のオプションがいくつかあり、 一般化内部座標(GIC)サブセクションではGICの使用方法と現在の実装での制限について説明しています。
Berny最適化アルゴリズム
Gaussian のBerny構造最適化アルゴリズムは、H. B. Schlegelが発表したアルゴリズム[ Schlegel82 H. B. Schlegel, “Optimization of Equilibrium Geometries and Transition Structures,” J. Comp. Chem., 3 (1982) 214-18. DOI: ]を元に彼自身が実装した初期のプログラムが基になっています。 このプログラムは、他のアルゴリズムから取得した技術や未発表の技術を使用することで初期のバージョンから大幅に強化されていますので、ここでBernyアルゴリズムの現在の状況を要約することは適切であると言えます。
Berny最適化の各ステップでは、以下の処理が行われます:
- 解析的Hessianが計算済みである場合、または最初のステップでHessianを見積もる場合を除き、Hessianは更新されます。 通常、更新は冗長内部座標を元に極小点では反復BFGS、遷移状態では反復Bofill を用い、また内部座標の最適化にはSchlegelの元の更新法を修正した方法を用いています。 デフォルトでは、これは原子価力場[ Schlegel84a H. B. Schlegel, “Estimating the Hessian for gradient-type geometry optimizations,” Theor. Chem. Acc., 66 (1984) 333-40. DOI: ]から導かれますが、要求に応じて単位行列または対角Hessianを推定値として生成することもできます。
- 極小点探索では、信頼半径(Newton-Raphsonステップの最大許容値)をFletcherの方法[ Fletcher80, Bofill94 J. M. Bofill, “Updated Hessian matrix and the restricted step method for locating transition structures,” J. Comp. Chem., 15 (1994) 1-11. DOI: , Bofill95 J. M. Bofill and M. Comajuan, “Analysis of the updated Hessian matrices for locating transition structures,” J. Comp. Chem., 16 (1995) 1326-38. DOI: ]で更新します。
-
固定変数に対応する勾配ベクトル成分はゼロに設定されるか射影され、これにより次の最適化ステップへの直接的な寄与が取り除かれます。
極小点探索では、最新点とこれまでの最良点(最もエネルギーが低い点)の間で線形探索を行います。 両点で二次微分が利用可能で、かつ極小点を探索する場合は、まず五次多項式によるフィッティングを試みます;許容範囲内(下記参照)に極小がない場合、または二次微分が利用できない場合は、拘束付き四次フィッティングを試みます。 これは、多項式の二次微分が極小でゼロになるという拘束の元で、2点でのエネルギーと一次微分(接続線に沿って)に四次多項式をフィッティングすることで、多項式自体がちょうど 1 つの極小を持つことが保証されます。 このフィッティングが失敗した場合、または得られたステップが不適切な場合は、単純な 三次フィッティングを行います。
五次または四次のステップは、最新点がこれまでで最良であれば許容されますが、最新点が最良でない場合は、線形探索が許容されるためには最新点と最良点の間の点に戻す必要があります。 三次のステップは、2 点の間にあるか、前のステップより大きくない場合を除いて、決して受け入れられません。 最終的に、すべてのフィッティングが失敗し、かつ最新点が最良である場合は、線形ステップは行われません。 すべてのフィッティングが失敗し、かつ最新点が最良でない場合は、最新点とこれまでの最良点を結ぶ線の中点まで線形ステップが行われます。 - 最新点がこれまでで最良である場合、または遷移状態探索の場合には、現在の(おそらく近似的な)二次微分を用いて二次ステップを決定します。 線形探索を行った場合、二次ステップは線形探索で外挿された点から取り、また線形探索で用いた2点での力から補間して見積もられた、その点における力を使用します。 デフォルトでは、このステップにはRational Function Optimization(RFO)法[ Simons83 J. Simons, P. Jørgensen, H. Taylor, and J. Ozment, “Walking on Potential Energy Surfaces,” J. Phys. Chem., 87 (1983) 2745-53. DOI: , Banerjee85 A. Banerjee, N. Adams, J. Simons, and R. Shepard, “Search for Stationary Points on Surfaces,” J. Phys. Chem., 89 (1985) 52-57. DOI: , Baker86 J. Baker, “An algorithm for the location of transition-states,” J. Comp. Chem., 7 (1986) 385-95. DOI: , Baker87 J. Baker, “An algorithm for geometry optimization without analytical gradients,” J. Comp. Chem., 8 (1987) 563-74. DOI: ]を使用します。 現在点の曲率が望ましいものでない場合、RFOステップは旧バージョンのGaussianで用いられていたNewton-Raphson法より良好な挙動を示します。 旧来のNewton-Raphsonステップはオプションとして利用できます。
- 固定変数に対応する、二次ステップから生じるステップベクトルの成分は、 0 に設定されるか、あるいは射影されます。
- 二次ステップが信頼半径を超え、かつ極小点探索の場合には、Jørgensenが説明しているように[ Golab83 J. T. Golab, D. L. Yeager, and P. Jørgensen, “Proper characterization of MC SCF stationary-points,” Chem. Phys., 78 (1983) 175-99. DOI: ]、信頼半径を持つ球面上で二次関数の極小を探索することで、ステップ長を信頼半径まで短縮します。 遷移状態探索の場合、または NRScale を指定した場合は、二次ステップを単純に信頼半径まで縮小します。
- 最後に、力成分の最大値、力の二乗平均平方根、最大ステップ成分、およびステップの二乗平均平方根の基準に対して収束判定を行います。 ここでステップとは、最新点から次に計算する点との間の変化量(線形ステップと二次ステップの和)です。
最適化目標
デフォルトでは、最適化は局所最小を探索します。
QST2
STQN法を用いて遷移構造を探索します。 このオプションでは、反応物と生成物の構造を入力する必要があり、タイトルセクションと分子指定セクションを2組連続して指定します。 2つの構造において、原子は同じ順序で指定する必要があることに注意してください。 TS オプションは QST2 と併用できません。
QST3
STQN法を用いて遷移構造を探索します。 このオプションでは、反応物・生成物・初期TS構造を入力する必要があり、タイトルセクションと分子指定セクションを3組連続して指定します。 3つの構造において、原子は同じ順序で指定する必要があることに注意してください。 TS オプションは QST3 と併用できません。
TS
Berny アルゴリズムを使用して、局所最小ではなく遷移状態への最適化を行います。
Saddle=N
Berny アルゴリズムを使用して、N次の鞍点への構造最適化を行います。
Conical
状態平均 CASSCF 法を使用して、円錐交差または回避交差を探索します。 Avoided は、Conical の同義語です。 一重項状態と三重項状態の間の円錐交差を見つけるためには、CASSCF=SlaterDet が必要であることに注意してください。
オプション
初期構造を変更するためのオプション
ModRedundant
GIC オプション(下記参照)と組み合わせる場合を除き、ModRedundant オプションでは、計算実行前に冗長内部座標の定義(スキャンおよび拘束情報を含む)を追加・削除・変更します。 このオプションには、構造指定の後に別の入力セクションが必要です; QST2 または QST3 と組み合わせる場合、各構造指定の後に ModRedundant 入力セクションを記述する必要があります。 AddRedundant は ModRedundant と同義です。
ModRedundant 入力セクションの各行では、次の構文を使用します。
[Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] [A | F] [Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] B [Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] K | R [Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] D [Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] H diag-elem [Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] S nsteps stepsize
N1, N2, N3、そして N4 は原子番号またはワイルドカード (後述) です。 原子の番号付けは1から始まり、ダミーの原子はカウントされません。
原子の番号の後には、実行する座標変更を示す1文字のコード文字が続きます; アクションコードの後には、上述のように必要に応じて追加のパラメーターが続く場合があります。 アクションコードが含まれていない場合、デフォルトの動作は指定された座標を追加することです。 使用可能なアクションコードは次のとおりです:
| A | 指定した座標が固定されている場合、最適化対象として有効化します。 |
| F | 最適化において、指定した座標を固定します。 |
| B | 指定した座標を追加し、それに関連する座標をすべて構築します。 |
| K | 指定した座標と、その座標を含む関連座標をすべて削除します。 |
| R | 定義リストから指定した座標のみ削除します(関連座標は削除しません)。 |
| D | この座標に対応する初期 Hessian の行・列について、数値的な二次微分を計算します。 |
| H | 初期 Hessian におけるこの座標の対角要素を diag-elem に変更します。 |
| S | 緩和ポテンシャルエネルギー面スキャンを実行します。 座標を stepsize ずつ合計 nsteps 回増分し、得られる各開始構造から最適化を行います。 |
原子の番号の代わりにアスタリスク(*)が付いている場合は、ワイルドカードであることを示しています。 ワイルドカードの使用例を以下に示します:
| * | デカルト座標で指定されたすべての原子。 |
| * * | 定義されたすべての結合。 |
| 3 * | 原子 3 を含む定義されたすべての結合。 |
| * * * | 定義されたすべての原子価角。 |
| * 4 * | 原子 4 を中心とする定義されたのすべての原子価角。 |
| * * * * | 定義されたすべての二面角。 |
| * 3 4 * | 原子 3 と 4 を結ぶ結合の周りに定義されたすべての二面角。 |
デフォルトでは、座標のタイプは指定された原子の数で決まります:原子1つの場合はデカルト座標、2つの場合は結合伸縮、3つの場合は原子価角、4つの場合は二面角です。 オプションで、 type を使用してこれらのタイプと追加の座標タイプを指定できます:
| X | デカルト座標。 |
| B | 結合長。 |
| A | 原子価角。 |
| D | 二面角。 |
| L | 3原子(N4が-1の場合)または4原子で指定された直線変角で、4番目の原子は直線変角の2つの直交方向の決定に使用します。 |
ModRedundantの使用例については、実例を参照してください。
ReadOptimize
最適化する原子を変更する入力セクションを読み取ります。 原子リストは別の入力セクション(空白行で終了)で指定します。 デフォルトでは、分子指定内で原子を固定するように指定されている場合、初期原子リストからそれらの原子が除外されますが、そうでなければ、原子リストには分子内のすべての原子が含まれます。 構造がチェックポイント ファイルから読み込まれている場合、最適化する原子のリストはチェックポイントファイル内のリストと一致します。 ReadOpt と RdOpt はこのオプションの同義語です。 ReadFreeze と RdFreeze は非推奨の同義語です。
入力セクションでは、以下の形式を使用します:
atoms=list [notatoms=list]
ここで、各 list は原子番号、原子番号の範囲、または原子の種類を、コンマまたはスペースで区切ったリストです。キーワードは順番に適用されます。以下にいくつかの例を示します:
| atoms=3-6,17 notatoms=5 | 原子リストに 3,4,6,17 を追加します。5 が含まれていれば除外します。 |
| atoms=3 C 18-30 notatoms=H | すべての C 原子と、原子 3 および 18-30 の中から非 H 原子を追加します。 |
| atoms=C N notatoms=5 | 原子 5 を除くすべての C 原子と N 原子を追加します。 |
| atoms=1-5 notatoms=H atoms=8-10 | 原子 8-10 と、原子 1-5 のうち非水素原子を追加します。 |
キーワードのない単独の整数は、原子の番号として解釈されます:
1,3,5 7 原子 1, 3, 5, 7 を追加します。
入力セクションの最初の項目に noatoms を置くことで、空の原子リストから開始できます。 例えば、次の入力では、原子 1 - 100 内のすべての非水素原子を最適化し、分子内の他のすべての原子を固定します:
noatoms atoms=1-100 notatoms=H
ONIOM での最適化の場合のみ、 block と notblock を同様に使用して、 ONIOM 分子指定で定義された固定ブロックを含めるか含めないかを設定できます。 atoms で指定された原子と block 内の原子とで矛盾がある場合(例えば、ある原子が block 内に含まれているが、原子種で除外されている場合)、Gaussian 16 はエラーを出力します。
[not]layer キーワードにより、ONIOM layerごとに原子を指定することも可能です。 このキーワードでは、実際の系の場合は real、2-layer ONIOMのモデル系は model、3-layer ONIOM の中間層は middle、3-layer ONIOM のモデル系は small が指定できます。 同様に、残基名のリストを指定できる residue および notresidue により、残基ごとに原子を含めたり除外することもできます。 2組のキーワードはいずれも、原子リストの短縮形として機能します。
QST2 または QST3 を使用した遷移状態最適化では、各構造ごとに個別のセクションが読み取られます。 矛盾する入力(例えば、反応物と生成物とで固定する原子が異なる、など)を与えると、予測不能な結果が生じる可能性があることに注意してください。
NoFreeze
すべての 変数を有効化(固定解除)、言い換えると、何も固定せずにすべての原子を最適化します。 このオプションは、固定原子を含むチェックポイントファイルから構造を読み取る場合(すなわちGeom=Checkの場合)に有用です。 このオプションは GIC とは併用しないでください;代わりに、GIC 入力セクションで UnFreezeAll を使用します。
一般手続き関連オプション
MaxCycles=N
最適化ステップの最大数を N に設定します。 デフォルトは、20 か、使用する冗長内部座標の数の 2 倍(デフォルトの手法の場合)、または最適化する変数の数の 2 倍(他の手法の場合)のうちの大きい方です。
MaxStep=N
最適化ステップの最大サイズ (初期信頼半径) を、 0.01 N ボーアまたはラジアンに設定します。 N のデフォルト値は30です。
Restart
チェックポイントファイルから構造最適化を再開します。 この場合、ルートセクション全体は Opt キーワードと元のジョブで指定したものと同じオプションで構成されます(Restart キーワードと同様)。 その他の入力は必要ありません(実例を参照)。
InitialHarmonic=N
初期構造に、N/1000000 Hartree/Bohr2 の調和拘束を追加します。 IHarmonic はこのオプションの同義語です。
ChkHarmonic=N
チェックポイントファイルに保存された初期構造に、力の定数 N/1000000 Hartree/Bohr2の調和拘束を追加します。 CHarmonic はこのオプションの同義語です。
ReadHarmonic=N
(入力配向にある)入力ストリームで読み取られた構造に、力の定数 N/1000000 Hartree/Bohr2 の調和拘束を追加します。 RHarmonic はこのオプションの同義語です。
MaxMicroiterations=N
最大 N 回までmicroiterationを許可します。 デフォルトは原子数 N に基づいて決定されますが、最低でも5000です。 MaxMicro はこのオプションの同義語です。
NGoUp=N
Opt=NGoUp=N を指定すると、アルゴリズムが線形探索のみの実行に切り替わる前に、エネルギーの上昇を N 回まで許容します。 デフォルトは 1 で、これはエネルギーが 2 回連続して上昇した後は線形検索のみが実行されることを意味します。 N=-1 を指定すると、エネルギーが上昇したらすぐに線形探索のみが強制的に行われます。
NGoDown=N
鞍点付近において、負の固有値を持つHessianの固有ベクトルを最大 N 個混合して、鞍点から離れる方向へのステップを形成します。 デフォルトは 3 です。 N=-1 を指定するとこの機能はオフになり、アルゴリズムは通常の RFO ステップのみを実行します。 NoDownHill は NGoDown=-1 と同じ意味です。
MaxEStep=N
鞍点から離れる際、長さ N/1000(ボーアまたはラジアン)のステップを取ります。 デフォルトは、通常の最適化で N=600(0.6)、ONIOM Opt=Quadmac 計算で N=100(0.1)です。
力の定数の初期値に関するオプション
特に指定しない限り、Berny の構造最適化は、原子半径から導出した結合関係と単純な原子価力場[ Schlegel84a H. B. Schlegel, “Estimating the Hessian for gradient-type geometry optimizations,” Theor. Chem. Acc., 66 (1984) 333-40. DOI: , Peng96 C. Peng, P. Y. Ayala, H. B. Schlegel, and M. J. Frisch, “Using redundant internal coordinates to optimize equilibrium geometries and transition states,” J. Comp. Chem., 17 (1996) 49-56. DOI: ]を基に決定した二次微分行列(Hessianとしても知られる)の初期推測値を用いて始まります。 この近似行列は、各点で計算した一次微分を用いて逐次改善されます。 通常、この手法は問題なく機能しますが、場合によっては、初期推測が非常に不十分で、最適化が適切に開始できなかったり、最適化構造に近づかずに初期段階で Hessian の改善に多くのステップを費やしたりすることがあります。 さらに、遷移状態への最適化では、鞍点付近の曲率に関する情報が不可欠であり、デフォルトの近似 Hessian を必ず改善する必要があります。
構造の最適化のために、改善された力の定数を取得または計算するさまざまなオプションが用意されています。これらは、以下の予備的な説明の後にリストされています。
初期Hessianを用意する別の方法が 2 つあり、場合によっては有用です:
- 新しい推測値の入力:デフォルトの近似行列を使いつつ、Hessian の対角要素の一部または全部について新しい推測値を読み込むことができます。
これは ModRedundant の入力、または Z 行列の変数定義行で指定します。例:
1 2 H 0.55
文字 H は、この座標に対して対角要素に力の定数が指定されていることを示し、その値は 0.55 Hartree/au2 です。
- Hessian の一部または全部を数値計算:最適化プログラムに、二次微分行列の一部を数値的に計算させることができます。
指定された各変数は、力の定数を正確に求めるために必要な上下両方向の変位は行わず、一方向にのみ変位させます。
得られる二次微分は、振動数計算で求められるものほど精度は高くありませんが、最適化の開始には十分です。
もちろん、プログラムは各指定変数に対して追加の勾配計算を行う必要があります。
この手順は、変数定義行にフラグ(D)を付けることで指定します:
1 2 D
この入力では、最初の最適化ステップを実行する前に、プログラムが3点で計算を行うように指示します: すなわち、通常の初期点、原子 1-2 間結合をわずかに増分した構造、原子 1-2-3 角をわずかに増分した構造です。 プログラムは、これら 3 点から bond(1,2) と angle(1,2,3) に関するすべての力の定数(対角成分と非対角成分)を推定します。 このオプションは、Berny と EF アルゴリズムでのみ利用できます。
次のオプションでは、力の定数を改善するための方法を選択します:
ReadFC
チェックポイントファイルから力の定数を抽出します。 これらは通常、より低いレベルでの最適化による最終的な近似力の定数、または(はるかに良いのは)より低いレベルでの振動数計算によって正しく計算された力の定数になります(後者の方が前者よりも大いに好ましい)。
CalcFC
最初の点での力の定数を、現在の方法を使用して計算することを指定します (HF、CIS、MP2、CASSCF、DFT、および半経験的方法でのみ使用可能)。
RCFC
振動数計算から得られた、デカルト座標(内部座標ではなく)で計算された力の定数をチェックポイントファイルから読み取ることを指定します。 通常は、前述 (ReadFC) のようにすでに内部座標に変換されている力の定数を取得する方が望ましいです。 しかし、振動数計算により、分子がより低い対称性に歪む必要があることが判明する場合があります。 この場合、古い内部座標に関して計算された力の定数は使用できず、代わりに Opt=RCFC を用いてデカルト座標系の力の定数を読み取りこれらを変換します。 デカルト座標系の力の定数は、振動数計算後のチェックポイントファイルでのみ使用できることに注意してください。 近似二次微分行列内の負の固有値の数が間違っているために最適化が終了した場合、このオプションは使用できません。 後者の場合、最新の構造から開始して、いくつかの微分を数値的に計算することを検討してください (以下を参照)。 ReadCartesianFC はRCFCの同義語です。
CalcHFFC
最初の点で、HFレベルの解析的な力の定数を計算することを指定します。 CalcHFFC は MP2 最適化で使用され、 DFT法、AM1、PM3、PM3MM、PM6、および PDDGで CalcFC を指定した場合と同等です。
CalcAll
現在の方法を使用して、すべての点で力の定数を計算することを指定します(HF、CIS、MP2、CASSCF、DFT、および半経験的方法でのみ利用可能)。 振動解析が収束構造で自動的に実行され、その計算結果は振動数ジョブとしてアーカイブされることに注意してください。
RecalcFC=N
最適化のステップ 1 とその後の N ステップごとに解析的二次微分を計算します。
VCD
Hartree-Fock または DFT の各点で VCD 強度を計算します(Opt=CalcAll 最適化)。
NoRaman
Hartree-Fock の Opt=CalcAll ジョブにおいて、各点でラマン強度を計算しないことを指定します (最適化の最終点での結果を使用した振動解析が含まれるため)。 ラマン強度の計算により、各中間点での二次微分計算のコストが 10-20% 増加します。 Hartree-Fock 以外の手法では、NoRaman がデフォルトです。
StarOnly
指定された力の定数を数値的に推定するが、最適化は行わないことを指定します。 これは振動数計算とは一切関係がないことに注意してください。
NewEstmFC
原子価力場を使用して力定数を推定します。 これがデフォルトです。
EstmFC
以前の対角要素の推測値を使用して力の定数を見積もります。 Berny アルゴリズムでのみ使用できます。
FCCards
Punch=Derivatives によって書き出された形式で、エネルギー(値は使用されません)、デカルト座標系の力と力の定数を入力ストリームから読み取ることを指定します。 この入力の形式は次のとおりです:
| Energy | (D24.16) 形式 |
| Cartesian forces | (6F12.8) 形式の行 |
| Force constants | (6F12.8) 形式の行 |
力の定数は下三角行列の形式です: ((F(J,I),J=1,I),I=1,3Natoms)、 ここで、3Natoms はデカルト座標の数です。
収束関連オプション
これらのオプションは、Berny アルゴリズムでのみ使用できます。
Tight
このオプションにより、収束を判定するために使用される力とステップサイズのカットオフ値を厳しくします。 Opt=Tight を指定した最適化は、デフォルトのカットオフ値の場合よりも多くのステップが必要になります。 力の定数が非常に小さい(低振動数の振動モードを持つ)分子系の場合、後続のジョブステップで計算される振動数の適切な収束と信頼性を確保するために、このオプションが必要になる場合があります。 このオプションは、Berny 最適化でのみ使用できます。 DFT 計算の場合、 Int=UltraFine も併せて指定する必要があります。
VeryTight
非常に厳しい最適化収束判定基準。 VTight は VeryTight の同義語です。 DFT 計算の場合、Int=UltraFine も併せて指定する必要があります。
EigenTest
Berny 最適化において、EigenTest は曲率のテストを実施し、NoEigenTest はこれを実施しないようにします。 このテストは、内部座標 (Z-matrix) またはデカルト座標の遷移状態計算に対してのみデフォルトでオンになっており、これが推奨されています。 場合によっては、このテストに合格していなくても遷移状態の最適化が収束することがありますが、NoEigenTest は十分な計算資源を持つ場合にのみ推奨されます。
Expert
Berny プログラムによって課されている、力の定数およびステップサイズの最大値および最小値に関するさまざまな制限を緩和します。 このオプションは収束を早める可能性がありますが、非常に危険です。 力と力の定数が典型的な分子や Z-行列と大きく異なる場合に専門家によって使用され、場合によっては Opt=CalcFC または Opt=CalcAll と併用します。 NoExpert はデフォルトの制限を適用し、これがデフォルトです。
Loose
最適化の収束基準を、最大ステップサイズ 0.01 au、力の RMS 値 0.0017 au に設定します。 これらの値は Int(Grid=SG1) キーワードと整合性があり、後でデフォルトの (Fine) を使用して完全に収束するまで最適化することを前提とした、DFT法を用いた巨大分子の初期段階の最適化に適しています。 単独での使用は推奨されません。
アルゴリズム関連オプション
GEDIIS
GEDIIS 最適化アルゴリズムを使用します。 これは、勾配が利用可能な場合の極小化のデフォルトです。
RFO
Berny 最適化において、有理関数最適化[ Simons83 J. Simons, P. Jørgensen, H. Taylor, and J. Ozment, “Walking on Potential Energy Surfaces,” J. Phys. Chem., 87 (1983) 2745-53. DOI: ]ステップを使用することを指定します。 これは、遷移状態の最適化 (Opt=TS) のデフォルトです。 また、Gaussian 03 では勾配を使用した極小化のデフォルトのアルゴリズムでもありました。
EF
固有値追跡アルゴリズム[ Simons83 J. Simons, P. Jørgensen, H. Taylor, and J. Ozment, “Walking on Potential Energy Surfaces,” J. Phys. Chem., 87 (1983) 2745-53. DOI: , Cerjan81 C. J. Cerjan and W. H. Miller, “On Finding Transition States,” J. Chem. Phys., 75 (1981) 2800-06. DOI: , Banerjee85 A. Banerjee, N. Adams, J. Simons, and R. Shepard, “Search for Stationary Points on Surfaces,” J. Phys. Chem., 89 (1985) 52-57. DOI: ]の使用を指定します。 これは、微分が利用できない手法(これがデフォルトです)にのみ有用です。 極小と遷移状態の両方で使用できます。 EigenvalueFollow は EF の同義語です。 Opt=Z-Matrix と併用する場合、最適化できる変数の数は最大 50 個までです。
ONIOM 関連オプション
Micro
ONIOM(MO:MM) の最適化で microiteration を使用します。 これはデフォルトであり、電子的埋め込み (electronic embedding) がオンかオフかに応じて microiteration に L120 または L103 のいずれかが選択されます。 NoMicro は、ONIOM(MO:MM) 最適化中の microiteration を禁止します。 Mic120 は、力学的埋め込み (mechanical embedding) であっても、ONIOM(MO:MM) のmicroiterationにL120を使用するよう指定します。 これは電子的埋め込みのデフォルトです。 Mic103 は、ONIOM(MO:MM) において L103 で microiteration を実行するよう指定します。 これは力学的埋め込みのデフォルトであり、電子的埋め込みでは使用できません。
QuadMacro
ONIOM(MO:MM) 構造最適化おいて、結合された二次マクロ (quadratic macro) ステップを使用するかどうかを制御します[ Vreven06a T. Vreven, M. J. Frisch, K. N. Kudin, H. B. Schlegel, and K. Morokuma, “Geometry optimization with QM/MM Methods. II. Explicit Quadratic Coupling,” Mol. Phys., 104 (2006) 701-14. DOI: ]。 NoQuadMacro がデフォルトです。
座標系選択オプション
Redundant
Gaussian 16 で利用可能な旧アルゴリズムを用いて、現在のデカルト座標または Z-行列値から、結合・角度・二面角などの冗長内部座標のセットを自動的に構築します。 これらの冗長内部座標で、Berny アルゴリズムを用いて最適化を実行します。 これは、解析的勾配が利用可能な手法でのデフォルトです。
Z-matrix
内部座標を使用して、Bernyアルゴリズムによる最適化を実行します[ Schlegel82 H. B. Schlegel, “Optimization of Equilibrium Geometries and Transition Structures,” J. Comp. Chem., 3 (1982) 214-18. DOI: , Schlegel89 H. B. Schlegel, in New Theoretical Concepts for Understanding Organic Reactions, Ed. J. Bertran and I. G. Csizmadia, NATO-ASI series C, vol. 267 (Kluwer Academic, The Netherlands, 1989) 33-53. DOI: , Schlegel95 ]。 この場合、キーワードにOpt ではなく FOpt を指定すると、プログラムは完全な最適化が行われていること (つまり、非アクティブな変数を含む変数が線形独立であり、分子の対称性によって許容される自由度を網羅していること)を検証します。 POpt 形式は、内部座標での部分最適化を指定します。 また、すべての点で二次微分を含む最適化(CalcAll オプションによる)において、最後に実施する振動解析が抑制されます。 Z-行列による分子指定の詳細と例については、付録 C を参照してください。
Cartesian
Berny アルゴリズムを使用して、デカルト座標で最適化を実行することを指定します。 初期構造は、任意の座標系を使用して入力できることに注意してください。 純粋なデカルト座標での最適化では、部分最適化や変数の固定は実行できません; これらの機能が必要な場合は、すべての原子を Z-行列中のデカルト座標行で指定する混合最適化形式を、Opt=Z-matrix と一緒に指定することで使用できます。 変数を含まない Z-行列を分子指定に使用し、かつ Opt=Z-matrix を指定した場合、最適化は実際にはデカルト座標で実行されます。 ModRedundant オプションを使用すると、距離行列座標など他のさまざまな座標系を構築できることに注意してください。
一般化内部座標 (GIC) オプション
GIC
新しい GIC アルゴリズムを使用して、冗長な内部座標のセットを自動的に構築します。 GIC 型内部座標で Berny アルゴリズムを用いた最適化を行います。 このオプションで生成される座標は、デフォルトのアルゴリズムで生成されるのと同じ結合、角度、および二面角になる可能性があることに注意してください。 ただし、これらの座標は一般化された座標として内部的に保存され操作されます(例えば、デカルト座標の変位に関する解析的微分は、自動微分エンジンを介して自動的に計算されます)。 GIC はより柔軟であり、原理的には標準的な数学関数を任意に組み合わせて使用できます。 Geom=Checkpoint Opt=GIC オプションは、Geom=(Checkpoint,GIC) と同等であることに注意してください。
AddGIC
新しい GIC アルゴリズムを使用して計算を実行する前に、GIC 型内部座標の定義 (スキャンおよび拘束情報を含む) を追加、削除、または変更します。 このオプションには、構造指定の後に別の入力セクションが必要です。 QST2 または QST3 と併用する場合 、各構造指定の後にGIC 入力セクションを記述する必要があります。 GIC 入力セクションの構文については、一般化内部座標 (GIC) の章に記載されています。 Opt=(ModRedundant,GIC) は Opt=AddGIC と同等であることに注意してください。 Geom=Checkpoint Opt=ReadAllGIC はGeom=(Checkpoint,ReadAllGIC)と同等であることに注意してください。
GICOld
現在のデフォルトのアルゴリズム(Redundant オプションと同様)を使用して、冗長内部座標のセットを自動的に構築し、その座標を GIC に変換して GIC として扱います。 GIC型内部座標で Berny アルゴリズムを用いた最適化を行います。
ReadAllGIC
デフォルトでは、冗長内部座標を構築しません。 代わりに、ユーザー指定の GIC 定義の入力ストリームを読み取り、座標を作成します。 GIC 型内部座標で Berny アルゴリズムを用いた最適化を行います。 このオプションでは、構造指定の後に別の GIC 入力セクションが必要です。 QST2 または QST3 と併用する場合、各構造指定の後にGIC 入力セクションを記述する必要があります。 GIC 入力セクションの構文については、一般化内部座標 (GIC) タブに記載されています。
まれに使用するオプション
Path=M
QST2 または QST3 オプションと組み合わせることで、 冗長内部座標で遷移状態と M -点反応経路を同時に最適化します[ Ayala97 P. Y. Ayala and H. B. Schlegel, “A combined method for determining reaction paths, minima and transition state geometries,” J. Chem. Phys., 107 (1997) 375-84. DOI: ]。このタイプの計算では、座標を固定することはできません。
QST2 を指定した場合は、通常どおり、反応物構造と生成物構造の双方についてタイトルセクションと分子指定セクションを入力する必要があります。 経路上の残りの M -2 点は、反応物と生成物の入力構造間を線形補間して生成されます。 最もエネルギーの高い構造が、遷移構造の初期推測構造となります。 各点は反応経路上に位置するように最適化され、最もエネルギーの高い点が遷移構造へ向けて最適化されます。
QST3 を指定した場合は、通常どおり、遷移状態の推測構造として、3 組目のタイトルセクションと分子指定セクションを入力に含める必要があります。 経路上の残りの M -3 点は、まず反応物と遷移構造の間、次に遷移構造と生成物の間の、2 段階の線形補間によって生成されます。 デフォルトでは、エネルギーの順序に関係なく、中心点が遷移構造に向けて最適化されます。 この場合、経路上の点を遷移構造の両側に均等に配置できるよう、M は奇数である必要があります。
同時最適化計算の出力では、最適化された遷移構造の予測構造に続いて、収束した M 個すべての反応経路構造のリストが表示されます。
入力された反応物構造と生成物構造の処理は、他のオプション (OptReactant, OptProduct, BiMolecular) によって制御されます。
反応物側の領域に有る構造の SCF 波動関数は、生成物側の領域にある構造のものとはかなり異なる場合があることに注意してください。 Guess=Always を用いることで、反応物に近い構造の波動関数が生成物に近い構造の波動関数の推測値として使用されるのを防ぐことができます。
OptReactant
経路最適化計算 (Opt=Path) において、反応物の入力構造を局所最小へ最適化することを指定します。 これがデフォルトです。 NoOptReactant は、入力構造をすでに反応経路上にある点として保持します(これは通常、事前に極小点に最適化されていることを意味します)。 OptReactant は、BiMolecular と併用することはできません。
BiMolecular
反応物または生成物が二分子であること、および入力構造が Opt=Path による最適化でアンカーポイントとして使用されることを指定します。 このアンカーポイントは、 経路上の M 個の点の 1 つとしては現れません。 代わりに、反応物側が遷移状態からどの程度広がるかを制御するために使用されます。 デフォルトでは、このオプションはオフになっています。
OptProduct
経路最適化計算 (Opt=Path) において、生成物の入力構造を局所最小へ最適化することを指定します。 これがデフォルトです。 NoOptProduct は、入力構造をすでに反応経路上にある点として保持します(これは通常、事前に極小点に最適化されていることを意味します)。 OptProduct は、BiMolecular と併用することはできません。
Linear
Linear はBerny 最適化における線形探索を実行し、NoLinear はこれを抑制します。 デフォルトでは、可能な限り線形探索が使用されます。
TrustUpdate
TrustUpdate は Berny 最適化における信頼半径の動的更新を実行し、NoTrustUpdate はこれを抑制します。 デフォルトでは、極小点探索時に更新します。
Newton
Berny 最適化において、RFO ステップではなく Newton-Raphson ステップを使用します。
NRScale
NRScale は、Berny最適化におけるNewton-Raphsonステップのステップサイズが最大値を超えた場合、これを縮小します。 NoNRScale は、最大ステップサイズを半径とする球面上で極小化を行います[ Golab83 J. T. Golab, D. L. Yeager, and P. Jørgensen, “Proper characterization of MC SCF stationary-points,” Chem. Phys., 78 (1983) 175-99. DOI: ]。スケーリングは遷移状態最適化のデフォルトであり、球面上での極小化は極小点探索のデフォルトです。
Steep
Berny 最適化において、Newton-Raphson ステップの代わりに最急降下法を使用します。 これは、Berny の局所最小最適化においてのみ使用可能です。 極小点から遠く離れた点から開始する場合には有用かもしれませんが、完全な収束に達する可能性は低いです。
UpdateMethod=keyword
Hessian の更新方法を指定します。 Keyword に入るのは、Powell, BFGS, PDBFGS, ND2Corr, OD2Corr, D2CorrBFGS, Bofill, D2CMix, None のいずれかです。
HFError
エネルギーと力の数値誤差が、HF 計算および post-SCF 計算に適した値(それぞれ 1.0D-07 と 1.0D-07)であると仮定します。 これは、これらの方法を使用した最適化、および半経験的手法を使用した際のデフォルトです。
FineGridError
エネルギーと力の数値誤差が、デフォルトのグリッドを使用した DFT 計算に適した値(それぞれ 1.0D-07 と 1.0D-06)であると仮定します。 これは、DFT 法を使用し、かつInt=FineGridを指定した最適化でのデフォルトです。
SG1Error
エネルギーと力の数値誤差が、SG-1 グリッドを使用した DFT 計算に適した値(それぞれ 1.0D-07 と 1.0D-05)であると仮定します。 これは、DFT 法を使用し、かつ Int(Grid=SG1Grid) を指定した最適化でのデフォルトです。
適用範囲
解析的勾配は、HF、すべての DFT 法、CIS、MP2、MP3、MP4(SDQ)、CID、CISD、CCD、CCSD、QCISD、CASSCF、およびすべての半経験的手法で利用できます。
Tight, VeryTight, Expert, Eigentest と EstmFC オプションは、Berny アルゴリズムでのみ利用できます。
非常に低い振動数の振動モードを多数持つ巨大分子を DFT で最適化する場合、より大きな DFT 積分グリッド (Int=UltraFine) を指定することで計算が確実に進行することがよくあります。
実例
最適化ジョブからの出力。 文字列 GradGradGrad… は、Berny 最適化手順による出力の区切りを示します。 最初の初期化パスでは、プログラムは最適化する変数の初期値をまとめた表を出力します。 冗長内部座標による最適化では、使用されている全ての座標(分子仕様セクションに存在する座標だけではなく)が表に表示されます。
GradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGrad
Berny optimization. 最適化アルゴリズムは、ヘッダーの形式とこの行から識別されます。
Initialization pass.
----------------------------
! Initial Parameters !
! (Angstroms と Degrees) !
-------------------- ----------------------
! Name Definition Value Derivative Info. !
--------------------------------------------------------------------
! R1 R(2,1) 1. estimate D2E/DX2 !
! R2 R(3,1) 1. estimate D2E/DX2 !
! A1 A(2,1,3) 104.5 estimate D2E/DX2 !
--------------------------------------------------------------------
初期二次微分がどのように求められるかは、「Derivative Info.」という見出しの下に示されています。 上記の場合、二次微分は推測値が採用されています。
これ以降の最適化の各ステップは、以下のような行で区切られています:
GradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGradGrad Berny optimization. Search for a local minimum.
最適化が完了すると、最終的な構造が表示されます:
Optimization completed.
-- Stationary point found.
----------------------------
! Optimized Parameters !
! (Angstroms and Degrees) !
-------------------- --------------------
! Name Definition Value Derivative Info. !
--------------------------------------------------------------------
! R1 R(2,1) 0.9892 -DE/DX = 0.0002 !
! R2 R(3,1) 0.9892 -DE/DX = 0.0002 !
! A1 A(2,1,3) 100.004 -DE/DX = 0.0001 !
冗長内部座標の定義は、表の 2 列目に示されています。 括弧内の数字は、分子指定内の原子に対応しています。 例えば、R(2,1) と定義されている変数 R1 は、原子 1 と原子 2 の間の結合長を表しています。 最適化構造のエネルギーは、出力ファイル中で最終最適化ステップの、この表の直前の出力に表示されます。
複合ジョブ。 最適化の後には、最適化構造での振動数計算を行うのが一般的です。 この手順を容易にするために、 入力ファイルのルートセクションで Opt キーワードを Freq と組み合わせることができ、この組み合わせにより2段階のジョブが自動的に生成されます。
最適化の後、より高い理論レベルでの一点エネルギー計算を行うことも一般的です。 以下のルートセクションでは、HF/6-31G(d,p) での最適化を実行した後、 自動的に MP4/6-31G(d,p) での一点エネルギー計算を実行します:
# MP4/6-31G(d,p)//HF/6-31G(d,p) Test
この場合、Opt キーワードは必須ではないことに注意してください。 ただし、オプションを設定したい場合はこれを含めることもできます。
冗長内部座標の変更。 以下の入力ファイルは、入力ファイル内で冗長内部座標を変更する方法を示しています。
| # HF/6-31G(d) Opt=ModRedun Test | |
| Opt job | |
| 0,1 | |
| C1 0.000 0.000 0.000 | |
| C2 0.000 0.000 1.505 | |
| O3 1.047 0.000 -0.651 | |
| H4 -1.000 -0.006 -0.484 | |
| H5 -0.735 0.755 1.898 | |
| H6 -0.295 -1.024 1.866 | |
| O7 1.242 0.364 2.065 | |
| H8 1.938 -0.001 1.499 | |
| 3 8 | 水素結合を追加します(ただし、結合角や二面角は追加しません)。 |
| 2 1 3 | C-C-O 角を追加します。 |
この構造は、アセトアルデヒドのメチル基にある水素の 1 つを OH に置換したものです; ModRedundant の最初の入力行では、その水素原子とカルボニル基の酸素原子の間に水素結合を生成します。 これによって追加されるのは、これら 2 つの原子間の結合のみであることに注意してください。 アクションコード B を使用して、関連する角度と二面角も同様に追加できます:
3 8 B
目的の座標値の表示。 ModRedundant の 2 行目の入力では C-C=O 結合角を指定しており、その値が各最適化ステップの要約構造表に表示されるようにしています。
冗長内部座標でのワイルドカードの使用。 以下の入力を使用して、距離行列座標系を有効にすることができます。
| * * B | すべての原子対間の結合を定義 |
| * * * K | 他のすべての冗長内部座標を削除 |
以下の入力では、最も近い層の原子のみを結ぶ部分距離行列座標を定義します:
| * * B 1.1 | 1.1 Å 以内にある原子間のすべての結合を定義 |
| * * * K | 他のすべての冗長内部座標を削除 |
以下の入力では、N1 から Nn の原子を固定した冗長内部座標による最適化を設定します(このようなジョブには NoSymm キーワードが必要になる場合があります)。 アクションコード B を含む行では原子番号が 1 つしか指定されていないため、指定された原子に関係するすべてのデカルト座標が生成される点に注意してください。
| N1 B | 原子 N1 に関係するデカルト座標を生成 |
| … | |
| Nn B | 原子 Nn に関係するデカルト座標を生成 |
| * F | すべてのデカルト座標を固定 |
以下の入力では、冗長内部座標からすべての二面角を削除することにより、C60 のような分子に適した特別な「球面」内部座標を定義します:
| * * * * R | すべての二面角を削除 |
さらなる例については、後述の緩和 PES スキャンに関するセクションに記載されています。
部分最適化の実行。 以下のジョブでは、最適化中に変数を固定する方法を示しています:
| # B3LYP/6-31G(d) Opt=ReadOpt | |
| Partial optimization of Fe2S2 | |
| cluster with phenylthiolates. | |
| -2,1 | |
| Fe 15.2630 -1.0091 7.0068 | |
| S 14.8495 1.1490 7.0431 | |
| Fe 17.0430 1.0091 7.0068 | |
| S 17.4565 -1.1490 7.0431 | |
| S 14.3762 -2.1581 8.7983 | |
| C 12.5993 -2.1848 8.6878 | |
| … | |
| C 14.8285 -3.8823 3.3884 | |
| H 14.3660 -3.3149 2.7071 | |
| noatoms atoms=1-4 | ReadOpt の入力。 |
中心クラスター(最初の 4 つの原子)は最適化され、フェニルチオラートは固定されます。
最適化の再開。 失敗した最適化は、元のジョブのルートセクションをそのまま繰り返し、Opt キーワードに Restart オプションを追加するだけで、チェックポイントファイルから再開できます。 例えば、このルートセクションでは、B3LYP/6-31G(d) レベルの 2 次鞍点への Berny 最適化を再実行します。
%Chk=saddle2 # Opt=(TS,Restart,MaxCyc=50) Test
モデル化学と初期構造はチェックポイントファイルから読み込まれます。 再実行ジョブのルートセクションには、最適化のタイプと手順を指定するオプションが必要です (例えば、前述の例における TS )。 一部のパラメーター設定オプションは省略して元のジョブと同じ値を使用することもできますし、例の MaxCycle のように再実行ジョブ用に変更することもできます。 再実行ジョブの最初の点でHessianを計算するには、CalcFC を含める必要があることに注意してください。 二次微分は、このオプションが元のジョブに指定されているかどうかに関わらず、再実行ジョブのルートセクションにこのオプションが存在する場合にのみ計算されます。
チェックポイントファイルからの構造の読み取り。 冗長内部座標構造は、通常通り Geom=Checkpoint を使用してチェックポイントファイルから取得できます。 読み込んだ構造は、Geom=ModRedundant を併せて指定することで変更できます; この場合変更の形式は、Opt=ModRedundant の入力形式と同じです:
[Type] N1 [N2 [N3 [N4]]] [Action [Params]] [[Min] Max]]
STQN 法による遷移構造の特定。 QST2 オプションは、特定の反応物と生成物をつなぐ遷移構造の探索を開始します。 このオプションの入力は、以下のような構成が一般的でます (空行は省略しています):
| # HF/6-31G(d) Opt=QST2 | # HF/6-31G(d) (Opt=QST2,ModRedun) |
| First title section | First title section |
| Molecule specification for the reactants | Molecule specification for the reactants |
| Second title section | ModRedundant input for the reactants |
| Molecule specification for the products | Second title section |
| Molecule specification for the products | |
| ModRedundant input for the products (optional) |
各分子指定の前に、各自のタイトルセクション(および区切りの空行)があることに注意してください。 ModRedundant オプションが指定されている場合は、各分子指定の後に、冗長内部座標に対する必要な変更を記述します。
Gaussian は、反応物構造と生成物構造の中間に遷移構造の初期構造を自動的に生成し、その後、一次鞍点への最適化を実行します。
QST3 オプションを使用すると、遷移状態のより良い初期構造を指定できます。 QST2 と同様に、反応物と生成物について 2 つのタイトルセクションと分子指定セクションが必要であり、加えて初期遷移状態構造のための 3 番目のタイトルセクションと分子指定セクション(通常どおり空行で区切る)も必要になります。 ModRedundant オプションが指定されている場合、冗長内部座標に対する 3 つの対応する修正も必要です。 プログラムは、指定された初期構造に最も近い、反応物と生成物をつなぐ遷移構造を特定します。
QST2 または QST3 によって見つかった最適化構造は、他のタイプの構造最適化と同様の形式で出力に表示されます。
----------------------------
! Optimized Parameters !
! (Angstroms and Degrees) !
--------------------- ----------------------
! Name Definition Value Reactant Product Derivative Info. !
-------------------------------------------------------------------
! R1 R(2,1) 1.0836 1.083 1.084 -DE/DX = 0. !
! R2 R(3,1) 1.4233 1.4047 1.4426 -DE/DX = -0. !
! R3 R(4,1) 1.4154 1.4347 1.3952 -DE/DX = -0. !
! R4 R(5,3) 1.3989 1.3989 1.3984 -DE/DX = 0. !
! R5 R(6,3) 1.1009 1.0985 1.0995 -DE/DX = 0. !
! … !
---------------------------------------------------------------------
この表には、最適化された値のリストに加えて、反応物と生成物の値も含まれています。
緩和ポテンシャルエネルギー面スキャンの実行。 Opt=ModRedundant オプションは、緩和ポテンシャルエネルギー面 (PES) スキャンの実行にも使用できます。 Scan が提供する機能と同様に、 緩和 PES スキャンは、選択した内部座標に関係する PES 上の長方形のグリッドに沿ってステップを進めます。 Scan と異なる点は、各点で拘束付き構造最適化が実行されることです。
緩和 PES スキャンは、Berny アルゴリズムでのみ使用できます。 計算中にスキャンした変数が対称性を崩す場合、エラーで計算を失敗する可能性があるため、ジョブのルートセクションに NoSymm を含める必要があります。
Opt=ModRedundant オプションで指定した冗長内部座標は、コード文字 S を用いることでスキャンできます(N1 N2 [N3 [N4]] S ステップ数 ステップ幅)。 例えば、この入力では原子 2 と 3 の間に結合を追加し、0.05 Å 刻みで 3 ステップのスキャンを実行するように指定しています。
2 3 S 3 0.05
ModRedundant の入力では、ワイルドカードも緩和 PES スキャンの設定に役立つ場合があります。 例えば、以下の入力は、N1-N2-N3-N4 の二面角を対象としたポテンシャルエネルギー面スキャンに適しています。
| N1 N2 N3 N4 S 20 2.0 | 2° 刻みで 20 ステップの緩和 PES スキャンを指定 |
GIC 使用例
基本的な GIC 入力。 ここでは、水分子の構造最適化において、ユーザーが一から定義した一般化内部座標を使用した例を示します。
# HF opt=readallgic Title 0 1 O 0.0000 0.0000 0.0000 H 0.0000 0.0000 1.3112 H 1.0354 0.0000 -0.6225 R(1,2) R(1,3)
原子番号 1、2、3 は、それぞれ酸素原子、1 番目および 2 番目の水素原子を指します。 1 番目と 2 番目の表記は O-H 結合を定義し、3 番目は H-O-H 原子価角(ユーザー指定のラベル「HOH」付き)を定義しています。 GIC の初期値を含む表が記載された出力の抜粋を以下に示します。
----------------------------
! Initial Parameters !
! (Angstroms と Degrees) !
-------------------------- --------------------------
! Name Definition Value Derivative Info. !
--------------------------------------------------------------------------------
! R1 R(1,2) 1.3112 estimate D2E/DX2 !
! R2 R(1,3) 1.2081 estimate D2E/DX2 !
! HOH A(2,1,3) 121.015 estimate D2E/DX2 !
上記のラベル「R1」と「R2」は、デフォルトで割り当てられたものであることに注意してください。 座標 R1=R(1,2) および R2=R(1,3) は純粋な距離として解析され、ここではオングストロームで表示されています。 また、HOH=A(2,1,3) は純粋な原子価角で、度単位で表示されています。
# HF opt=readallgic Title 0 1 O 0.0000 0.0000 0.0000 H 0.0000 0.0000 1.3112 H 1.0354 0.0000 -0.6225 OHSym1=(R(1,2)+R(1,3))/sqrt(2) OHSym2=(R(1,2)-R(1,3))/sqrt(2)
上の例の 1 番目と 2 番目の式は対称化された O-H 結合を定義しており、3 番目の式は H-O-H 原子価角を表しています。
----------------------------
! Initial Parameters !
! (Angstroms と Degrees) !
-------------------------- --------------------------
! Name Definition Value Derivative Info. !
--------------------------------------------------------------------------------
! OHSym1 GIC-1 3.3664 estimate D2E/DX2 !
! OHSym2 GIC-2 0.1377 estimate D2E/DX2 !
! HOH A(2,1,3) 121.015 estimate D2E/DX2 !
--------------------------------------------------------------------------------
座標 OHSym1 と OHSym2 は汎用 GIC として解析されるため、ここでは任意の単位で表示されています。係数 2-1/2 が無次元として扱われるので、この場合単位は実際に Bohr で、R(1,2) と R(1,3) の値は Bohr で扱われます。
# HF opt=readallgic
Title
0 1
O
H 1 1.3
H 1 1.2 2 120.
R12=SQRT[{X(2)-X(1)}^2+{Y(2)-Y(1)}^2+{Z(2)-Z(1)}^2]
R13=SQRT[{X(3)-X(1)}^2+{Y(3)-Y(1)}^2+{Z(3)-Z(1)}^2]
A0(Inactive)=DotDiff(2,1,3,1)/{R12*R13}
上記の GIC 入力セクションでは、デカルト座標で表された 2 つの結合距離と 1 つの原子価角を定義しています。 座標 A0 は、ベクトル R→12 とR→13 をそれらの長さの積で割った値として定義され、「非アクティブ」(すなわち構造最適化から除外)として選択されています。 GIC の初期値を含む表が記載された出力の抜粋を以下に示します。
----------------------------
! Initial Parameters !
! (Angstroms と Degrees) !
-------------------------- --------------------------
! Name Definition Value Derivative Info. !
--------------------------------------------------------------------------------
! R12 GIC-1 2.4566 estimate D2E/DX2 !
! R13 GIC-2 2.2677 estimate D2E/DX2 !
! A213 GIC-3 2.0944 estimate D2E/DX2 !
--------------------------------------------------------------------------------
R12、R13、および内積の値は、Bohr 単位で与えられたデカルト座標を使用して計算されています。 GIC の任意単位は、Bohr(R12 および R13 の場合)およびradian(A213 の場合)です。
一般化内部座標 (GIC)
GIC に言及していないオプションで、Opt キーワードとともに使用できるオプションは、説明どおりに機能するはずです。 ただし NoFreeze、は例外で、GIC 関連のいかなるオプションとも併用してはいけません。 併用したい場合は、 GIC 入力セクション内で UnFreezeAll フラグを使用してください。
このセクションでは、Gaussian 入力ファイルでの一般化内部座標 (GIC) の指定について説明します。 GIC には、構造最適化中に値を表示する追加座標の定義、分子系の最適化中にさまざまな構造パラメーターを固定、スキャンを実行するパラメーターの指定、構造パラメーターまたはパラメーター間の複雑な関係に基づいた構造最適化の拘束の定義、Hessianの一部の計算実行、その他、多くの潜在的な用途があります。
GIC 入力セクションは、空行によって前の入力と区切られています。 このセクションは、座標定義、式、または単独オプションを含む 1 行以上の記述で構成されています。 以下は、利用可能な機能のいくつかを示す、水分子に関する簡単な GIC 入力セクションです。
R(1,2) 原子 1 と 2 の結合長座標を定義 Bond2=R[1,3] Bond2 という名前の別の結合長座標を定義 HOH(freeze)=A(2,1,3) 最適化拘束を定義: HOH(∠2-1-3)という名前の結合角座標
最適化の際、これらの座標により結合角は初期値に固定されたまま、2 つの結合距離が最適化されます。
座標の基本的な形式は次のとおりです。
label(options)=expression
すべての構成要素は省略可能です。 前述の例では、すべての構成要素が含まれていたのは 3 行目だけでした。 1 行目には座標式のみが含まれており、2 行目にはラベルはありますがオプションはありません。 オプションは式の後にも配置できることに注意してください。
HOH=A(2,1,3) Freeze
ラベルは、座標に対してユーザーが割り当てた識別子です。 大文字と小文字は区別されません。 ラベルには文字と数字が含まれますが、文字で始める必要があります。 ラベルが指定されていない場合は、プログラムによって一般的なラベルが割り当てられます (例:R1、R2、A1 など)。 必要に応じて、括弧で囲んだカンマ区切りのオプションリストをラベルの後に含めることができます。 座標定義内であればどこでも、角括弧または中括弧を丸括弧の代わりに使用できることに注意してください。
構造パラメーター
座標は式によって定義されます。 最も単純な式は、以下の構文を使用して、分子内の特定の構造パラメーターをただ指定するだけのものです。 アスタリスクは任意の原子番号に対するワイルドカードとして使用できることに注意してください (例を参照)。
R( i , j )
原子 i と j の間の結合座標を定義します。 B , Bond , Stretch は R の同義語です。
A( i , j , k )
角の頂点が原子 j にある、原子 i , j , k を含む非直線角座標を定義します。 Angle と Bend は A の同義語です。
D( i , j , k , l )
原子 i , j , k を含む平面と、原子 j , k , l を含む平面との間の二面角を定義します。 Dihedral と Torsion は D の同義語です。
L( i , j , k , l , M )
角の頂点が原子 j にある、原子 i , j , k を含む直線変角座標を定義します。 Linear と LinearBend は L の同義語です。
直線変角の定義には 2 つの成分があり、第 1 成分は -1、第 2 成分は -2 の M 値でそれぞれ示されます(他の値は許可されません)。 直線変角は、直交する2 つの方向を定義することによって指定されます。 これらは以下の 2 つの方法で導入できます:
-
4 原子以上の非線形分子では、
i
,
j
,
k
のいずれの組み合わせとも直線角を形成しない第 4 の原子を使用できます。この場合、
l
にはその原子番号を設定できます。例えば、以下のように原子 6 を使って 2 つの直交方向を決定し、原子 1, 2, 3 に関する直線変角を指定できます:
L(1,2,3,6,-1)
l を -4 に設定すると、第 4 の原子は分子構造に基づいて自動的に決定されます。
-
もう 1 つの方法は、直線変角を座標系の軸平面のいずれかに射影することです。
l に -1, -2, -3 を指定すると、YZ, XZ, XY 平面が(それぞれ)指定されます。
適切な平面を自動的に決定させるために、0 を使用することもできます。
L(1,2,3,0,-1)
X( i )
原子 i の x 方向のデカルト座標を定義します。 Cartesian( i ,-1) と Cartesian( i ,X) は同義語であり、 Cartesian は Cart と省略される場合があります。
Y( i )
原子 i の y 方向のデカルト座標を定義します。 Cartesian( i ,-2) と Cartesian( i ,Y) は同義語であり、 Cartesian は Cart と省略される場合があります。
Z( i )
原子 i の z 方向のデカルト座標を定義します。 Cartesian( i ,-3) と Cartesian( i ,Z) は同義語であり、 Cartesian は Cart と省略される場合があります。
XCntr(
atom-list
)
YCntr(
atom-list
)
ZCntr(
atom-list
)
指定した原子を含む分子フラグメントの幾何中心(セントロイド)の x、y、または z デカルト座標を定義します。 原子リストは、原子番号および/または範囲がカンマで区切られたものです。 例えば、 XCntr(1,12-15,27) は、原子 1、12、13、14、15、および 27 を含むフラグメントの(幾何中心の)x 座標を定義します。 原子リストを省略した場合、デフォルトで分子全体が対象となります。
DotDiff( i , j , k , l )
原子 i , j , k , l に対して、2つのデカルト座標差分ベクトル a と b をそれぞれ a = ( X i – X j , Y i – Y j , Z i – Z j ) および b = ( X k – X l , Y k – Y l , Z k – Z l ) とし、内積 (a·b) を定義します。
複合式
1 つ以上の数学演算を使用して複数の項目を組み合わせることで、複雑な式を構築できます。 引数 A および B は、あらかじめ定義された座標のラベル、有効な GIC 式、または定数(整数または浮動小数点数)を指定できます。 演算名は大文字と小文字区別しません。 以下の演算が利用可能です:
- 平方根:SQRT(A) .
- e のべき乗:EXP(A)(eA を表す).
- 三角関数:SIN(A) , COS(A) , TAN(A) .
- 逆余弦:ARCCOS(A) .
- 加算:A+B
- 減算:A–B
- 乗算:A*B
- 除算:A/B
- 累乗:A**n (An を表す(n は整数)。 A^n 形式も使用可能).
以下に、水分子中の対称化された OH 結合を定義する簡単な例をいくつか示します:
R12(inactive)=B(1,2) R13(inactive)=B(1,3) RSym = (R12 + R13)/SQRT(2) RASym = [Bond(1,2) - Bond(1,3)]/SQRT(2)
最初の 2 つの座標は、最適化で使用することを意図していない中間的なものであるため、非アクティブとして設定されています。 3 行目は、これの前に定義したラベルを使用した式を示し、4 行目は演算子を用いたリテラル式の使用を示しています。 平方根関数の引数は定数 2 であることに注意してください。
オプション
座標ラベルの後に、カンマで区切ったオプションのリストを括弧で囲んで指定できます。 あるいは、オプションを式の後に置き、式や他のオプションとは空白で区切って指定することもできます。 すべてのオプションで、大文字と小文字は区別されません。
構造最適化の目的において、座標は次のように指定できます:
- Active: この座標は、構造最適化で使用される内部座標リストの一部となります。 これに対して Inactive 座標は、構造最適化に用いる座標セットには含まれません。 デフォルトでは、アクティブな座標は非固定(値の変更を許可)です(次項参照)。
- Frozen: 構造最適化の過程で、値が一定に保たれる座標です。 アクティブかつ非固定の座標値は、構造最適化中に変化します。 Inactive 座標が固定 (frozen) あるいは非固定の状態であるかは、最適化中は関係ありません。
以下の説明において、「すでに存在する」という座標とは、同じラベルまたは同じ値の式を持つ、以前に定義された座標を指します。 このような座標は、入力ストリームでそれ以前に定義されていたか、あるいは前回のジョブのチェックポイントファイルから読み込まれたものである可能性があります。
Active
指定した座標がまだ存在しない場合は、与えられた式で定義された新しい座標を構築し、アクティブかつ非固定としてフラグを設定します。 その座標がすでに定義されていた場合は、(以前の状態にかかわらず)アクティブかつ非固定としてフラグを設定します。 これがデフォルトです。 Activate , Add , Build は Active の同義語です。 式の後に指定する場合は、A と省略できます。
Frozen
その座標が存在しない場合は、指定された式によって座標を構築し、構造最適化においてアクティブなフラグを設定して、現在の値で固定します。
Freeze は Frozen の同義語です。
式の後に指定する場合は、F と省略できます。
Inactive
座標がまだ存在しない場合は、指定された式によって新しい座標を構築し、非アクティブのフラグを設定します。 指定されたラベルまたは指定された式の座標がすでに構築されており、アクティブ(固定または非固定)としてフラグが設定されている場合は、非アクティブとしてフラグを設定して、構造最適化の対象からその座標を削除します。 Remove は Inactive の同義語です。 式の後に指定する場合は、R と省略できます。
Kill
構造最適化で使用する内部座標のリストから、対象の座標とそれに依存するすべての座標を非アクティブとしてフラグ設定することで、その座標を削除します。 「依存する座標」には、指定した座標と同じ原子に依存するあらゆる座標が含まれます。 例えば、 R(1,5) kill と指定すると、座標 R(1,5)(原子 1 と 5 の間の核間距離)だけでなく、分子内の他の原子と組み合わせた原子価角、二面角、および原子 1 と 5 のデカルト座標に依存するあらゆる座標が削除されます。 RemoveAll は Kill の同義語です。 式の後に指定する場合は、K と省略できます。
PrintOnly
計算開始構造における座標の初期値をGaussianの出力ファイルに含めて、その座標を非アクティブとしてフラグを設定します。
Modify
このオプションを使用する場合、座標指定にラベルを含める必要があります。 指定されたラベルを持つ古い座標を新しい式で置き換え、新しく変更された座標にアクティブかつ非固定のフラグを設定します。
Diff
この座標に対応する初期 Hessian 行列の行と列について、数値的な二次微分を計算します。 式の後に指定する場合は、D と省略できます。
FC= x
指定した座標に対応する初期 Hessian 行列の対角要素を、原子単位系の浮動小数点数 x に変更します。 ForceConstant は FC の同義語です。
Value= x
指定した内部座標の初期値を、浮動小数点値 x に設定します。 値の単位は、Units キーワード(デフォルトではオングストロームまたは度)で定義された Gaussian プログラムの単位系になります。 現在のデカルト座標は、この値にできるだけ一致するように調整されます。 このオプションは、慎重かつ控えめに使用するべきです。 GaussView のようなグラフィカル環境で、初期分子構造を希望通りに設定する方がはるかに簡単で信頼性が高いです。
StepSize= x ,NSteps= n
これらのオプションは、指定した座標を x ずつ合計 n 回増加させ、得られた各開始構造から拘束付き最適化を実行する、緩和ポテンシャルエネルギー面スキャンを指定するために使用します。 x は原子単位系の正の浮動小数点数、N は 1 より大きい整数である必要があります。 これらのオプションが式の後に続く場合は、オプションを区切るカンマを空白に置き換える必要があります。
Min= min ,Max= max
このオプションは、Active , Freeze または Inactive と組み合わせて使用します。 座標の値が条件 min ≤ value ≤ max を満たす場合、その座標を追加、固定、または非アクティブにします。 min と max は、Units(デフォルトではオングストロームまたは度)で定義された単位系の浮動小数点数です。 Min または Max を省略した場合、条件はそれぞれ value ≤ max または min ≥ min になります。 これらのオプションが式の後に続く場合は、カンマを空白に置き換える必要があります。
action OnlyIf condition
action IfNot condition
これらのオプションでは、条件付きの座標操作を提供します。 これらは、現在の座標を定義する式の後にのみ配置できます。 Action には、Active , Freeze または Inactive のいずれかを指定します。 condition には、別の座標のラベルまたは式を指定します。 指定されたアクションは、OnlyIf の場合は condition が参照する座標がアクティブ、IfNotの場合はその座標が非アクティブであるときに、現在の座標に対して実行されます。 この条件テストは、 オプションの前に指定された action に対してのみ適用され、座標指定内に含まれている他のオプションには適用されないことに注意してください。
単独オプション
以下のオプションは座標定義から独立しており、全体に適用されます。 これらは入力行に単独で指定する必要があります。
FreezeAll
以前に「アクティブ」として追加されたすべての内部座標を固定します。
UnFreezeAll
以前に「アクティブかつ固定」として追加されたすべての内部座標の固定を解除します。
RemoveAll
以前に「アクティブ(固定または非固定)」として追加されたすべての内部座標を削除/非アクティブにします。
Atom i action
指定した action を原子 i のデカルト座標に適用します。 i がアスタリスクの場合、アクションは全原子に適用されます。 Action には、 Active、Freeze、UnFreeze、Remove(非アクティブ化)、RemoveAll、XYZOnly のいずれかを指定します。 これらのオプションの意味は上記で定義したとおりです; XYZOnly は、原子 i に依存する内部座標を削除しつつ、その原子の座標は追加/保持することを意味します。 デフォルトの action は Active です。
実例
以下の例では、いくつかの自動生成された座標を操作し、新しい座標をいくつか定義してから、ワイルドカードを使用して特定の原子に関連する座標を削除します。
R(5,9) freeze 結合距離 R(5,9) を固定。 R(8,9) デフォルトのラベルで新しいアクティブ座標 R(8,9) を追加。 Ang189 = A(1,8,9) Ang189 というラベルを付けた新しいアクティブ座標 A(1,8,9) を追加。 R10(remove) R10 とラベル付けされた座標を削除。 Dih6123(remove) = D(6,1,2,3) D(6,1,2,3) が存在する場合、その座標を削除。 Dis79(freeze) = R(7,9) 座標 R(7,9) を固定: 新規の座標であれば Dis79 とラベル付け; 既存の座標であれば既存のラベルを保持。 G1 = (R16+R19)*0.529177 G1 とラベル付けした新しい座標を追加。 Ang189a(modify)=cos(g2)*57.29577951 座標 Ang189a の定義を変更。 R(11,*) remove 原子 11 と任意の他のあらゆる原子との距離座標を削除。 D(*,1,17,*) remove 1-17 結合周りに構築された二面角をすべて削除。
指定した座標がすでに存在する場合、それを追加する入力はエラーになることに注意してください(例えば、上記の 1-3 行目)。
以下の例では、まず 2 つのフラグメントのセントロイドを定義します。次に、フラグメント間の距離を最適化座標として定義します:
フラグメント 1 の中心を定義するが、最適化には含めない。 XC1(Inactive)=XCntr(1-10) YC1(Inactive)=YCntr(1-10) ZC1(Inactive)=ZCntr(1-10) フラグメント 2 の中心を定義するが、最適化には含めない。 XC2(Inactive)=XCntr(11-21) YC2(Inactive)=YCntr(11-21) ZC2(Inactive)=ZCntr(11-21) F1-F2 間距離を定義し、最適化対象に含める。値は Å で表示される: F1F2=sqrt[(XC1-XC2)^2+(YC1-YC2)^2+(ZC1-ZC2)^2]*0.529177
以下の例では、同じ座標に対する緩和 PES スキャンを指定しています。
F1F2(NSteps=10,StepSize=0.2)
以下の例では、デフォルトで生成される角度座標が179.9° 以上の場合にこれを削除し、直線変角に置き換えています。
A(1,2,3) Remove Min=179.9 角度座標が大きすぎる場合に削除。 L(1,2,3,0,-1) Add IfNot A(1,2,3) 角度座標が非アクティブの場合のみ直線変角を追加。 L(1,2,3,0,-2) Add IfNot A(1,2,3)
以下の例では、角度座標が指定された値以下の場合にその座標を削除し、対応する力の定数を 0.2 au に設定します。 後者は、初期力の定数として、また変数を再アクティブ化する際に使用する力の定数として、必要なときにいつでも適用されます。 2 行目は、結合座標の力の定数を指定しています。
A(1,2,3) Remove Min=3.139847 ForceConstant=0.2 R(1,2) FC=0.5
以下の例では、さまざまな座標に対する力の定数を設定します。 また、179.8°以上の結合角座標を非アクティブにしています。
R(1,*) FC=0.8 D(*,4,5,*) FC=0.4 A(*,1,*) FC=0.5 A(*,*,*) R Min=179.8
現行の実装における GIC の制限
現在の実装では、GIC は最適化拘束や PES スキャンを含む多くの目的に問題なく使用できます。 しかし、複数の二面角を含むアクティブな複合座標については、潜在的な問題があります。 一般に、結合距離と結合角の組み合わせで構成される座標は良好に動作します。 単純な二面角も十分にサポートされています。 複数の二面角を含む複雑な式は、座標固定および PES スキャンで使用できます。 ただし、これらをアクティブな最適化座標として使用することは避けるべきです。
GIC を用いない最適化、または通常の二面角のみを含む GIC を用いた最適化では、プログラムはこれらの座標の周期性に注意を払います。 例えば、構造変化のステップが大きすぎて縮小する必要があるかどうかを判断する際、1 度から 359 度への値の変化を実際には 358 度ではなく -2 度の変化であると認識します。 同様に、Hessian を更新するために力を数値的に微分する場合、内部座標における構造間の変位が必要であり、周期性が考慮されます。 このような周期性が重要な座標を組み合わせた GIC 、典型的には複数の二面角を組み合わせた場合、問題が発生する可能性があります。 例えば、以下の GIC について考えてみます:
D1 = D(1,2,3,4) D2 = D(5,6,7,8) V1 = D1 + 2*D2
D1 と D2 は二面角ですが、中間座標であり、最適化の変数としては使用されません。 これらの周期性は、今のところ複合座標 V1 では認識されません。 ここで、ある構造では二面角の値が 1 度と 2 度、次の構造では 1 度と 359 度であるとします。 最適化変数 V1 の変化量は本来 0 + 2*(-3) = -6 度となるべきですが、実際には 0 + 2*(357) = 714 度であり、非常に大きな変化のように見えます。 これにより、最適化アルゴリズムの性能は著しく低下します。 V1 は単純な周期関数ではないため、計算時にその構成要素に周期性を適用する必要がありますが、現在の GIC 実装ではこれが行われていません。
Gaussian 出力における GIC の単位
純粋な距離と角度(原子価角、直線変角、二面角/ねじれを含む)として定義された GIC の値は、デカルト座標から原子単位 (Bohr) で計算され、内部的には Bohr と radian で保存されます。 ただし、ユーザーの利便性のために、Gaussian 出力では通常どおりオングストロームと度で表されます。 一般的な GIC(すなわち、GIC が純粋なデカルト座標、結合距離、または角度ではない)の場合、GIC 値は、ユーザー定義単位の任意の定数と組み合わせた、Bohr 単位のデカルト座標と結合距離および radian 単位の角度の関数として計算されます。 このような一般的な GIC の値(GIC とラベル付けされている)は、これらと同じ単位で計算、保存、出力されます: つまり、GIC が結合の組み合わせまたは原子価角の組み合わせである場合、任意の単位は結合では Bohr 、角度では radian になります。
ModRedundant 形式の入力の使用
現在の内部座標アルゴリズムによる ModRedundant 形式を使って、GIC への修正を読み込むことができます。 ただし、旧形式は、純粋な結合距離・結合角・ねじれ角のみを含む GIC に対してのみ利用可能です。 さらに、旧形式と上述した新しい GIC 形式を、同一の入力セクション内で混在させることはできません。
最終更新日: 2020年4月23日。[G16 Rev. C.01]